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夏にも美味しいトマト・スープ

 家庭の知恵から生まれた贅沢なスープ

 はじめまして。シエナのSOCIETA` DANTE ALIGHIERI校です。イタリアのシエナより、おいしいニュースをお届けします!
 さて初回は、トスカーナ料理 Pappa al pomodoro(パッパ・アル・ポモドーロ) のご紹介です。寒い冬の熱々スープというイメージが強いかもしれませんが、実は夏にもおいしいスープです。熱からず冷たからずの微妙な温度で用意すれば、のどごしも消化もよく、夏バテ気味の体に嬉しい一品になります。
 レシピの起源はトスカーナ地方の田舎料理です。昔の貧しい農家にはパンと一緒に食べるおかずがほとんどなく、古くなったパンをおいしく食べるための知恵からこのレシピが生まれました。現在では高級レストランのメニューにものる贅沢な一品となり、「貧しい家庭料理」のイメージはどこへやら。その美味たること、ぜひご堪能ください!


Pappa al pomodoro(パッパ・アル・ポモドーロ)

 材料(4人分)

素材のうまみが決め手!食材選びは入念に。
・硬くなってしまった古いパン・・・・・・300g
・完熟トマト、または缶詰のトマト(皮なし)・・・・・・500g
・にんにく・・・・・・2片
・バジリコ・・・・・・適量
・ブイヨン・・・・・・1リットル
・オリーブオイル(エクストラ・バージン)・・・・・・適量
・塩、こしょう・・・・・・適量


 作り方

 Pappa al pomodoroの作り方はとっても簡単。まず、なべにオリーブ・オイルとにんにくを入れます。にんにくがうすく色づいたところで、細かく切ったトマトとバジリコを加えます。塩とこしょうで味をととのえ、15分ほど火にかけます。沸騰したブイヨンとスライスしたパンを順に加え、さらに10分ほど煮込みます。火を消してスープを休ませ(15~20分ほど)、適温になったところで皿に盛り付け、オリーブオイル(エクストラ・バージン)を適宜かけて出来上がりです。


 イタリア語メモ

- イタリア語 pappa の語源はラテン語の幼児語papaで「まんま(ごはん)」を意味します。Pappa al pomodoro は消化もよく、その名のとおり子供向けの食事としても最適です。
- トマトを意味するpomodoroは、もともと「黄金のくだもの」を意味するpomo d'oroという合成語から生まれました。複数形はpomodori、pomidoro、pomidoriと3種類もあります(一般的にはpomodori がいちばんよく使われます)!


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